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酒田市内の高校から物理・化学・数学を武器に、東北大へ行こう⑦「時間の使い方」

~東北大学(理系)に現役合格するための具体的戦略~

※当ブログは「うちの息子(娘)結構賢いほうだと思うんだけど、東北大入るためにはどんな勉強したらいいんだろう。・・東北大入試ってどれくらいのレベルなんだろう・・・」

とお悩みの保護者の方、あるいは東北大(理系)に入りたいとガチで考えている酒田市近郊にお住まいの現役高校生の皆さんのために、バブル期の「受験戦争」を戦い抜いてきた現役の受験屋が書いています。参考になれば幸いです。



【第7章:時間の使い方】

①『どの教科にどれくらい時間かければいいの?』


ズバリ筆者が考えるざっくりとした勉強時間モデルとしては、総合計を10とするならば、


  数学:4.5 英語:2.5 物理:1 化学:1


 残りの「1」は現状レベルや各教科の進捗状況に応じて臨機応変に振り分ける、といった感じになります。ただし注意点が三つほど。


 一つ目。上記の時間配分は別に数学が一番の切り札科目という位置づけによるものではなく、単に数学はある一定のレベルに達するまでにどうしても時間がかかる教科だから、という理由です。もちろんその人の得意不得意がありますから、絶対的な時間配分ではないので参考程度に。


 とにかく2次試験の合計得点が目標得点に達するのであれば、どの教科で何点取ろうが問題ないんですが、数学にかける時間が他教科より少ないということだけはありえない。数学あまり得意じゃないんで他で勝負するから勉強時間控えめにしときます、とかは危険すぎます。もっと言いますと、あまりにも数学の勉強時間減らしすぎると2次で死にます確実に。


 二つ目。数学ガチ勢にありがちなのが、数学の勉強時間:9、他適当に:1 などという時間配分。これも危険。意外とあるある。なぜこうなるかといいますと、数学って例えば(2016 京都大)とか問題の最後に書いてある初見のムズそうな入試問題が完っっ璧に自力で解けたとしましょう。するとどうなるか。脳内からドーパミンがじゅんじゅわ~とあふれだし、やばい、気持ちいい、もっといろいろ解きたいとか思ってしまって、気がつけばもう5時間もぶっ続けで数学やってんじゃんとか、なりがちなんですね。数学マジ大好き系の皆さんはほどほどに。


 三つ目。とある模試を受けたら○○の教科が悪かった。じゃあ○○勉強しよう。次の模試では△△の教科が悪かった。じゃあ今度は△△勉強しよう。みたいな一貫性のないふらっふらパターン。もちろんがっつり勉強した特定の単元が全然得点できていないのであれば、そもそも勉強法が良くないという場合もありますが、たいして勉強していない単元や教科で得点できないのは当然です。


 私達はいつまで、どの教科の、何をこなすのか、優先順位とその期限をだいたい決めて勉強しているわけですから、刹那的な得点率の低さは気にせずブレずに進めていきましょう。一般的に模試の復習は効果抜群、とよく言われますが、それは基礎が完成している場合に限ります。基礎が未完成のうちに模試の復習を全部くまなくやろうとするのは逆に非効率的ですよ。まだ基礎が未完成なうちは、模試というのは現状を把握できればまあいっか程度で。


 ちょっと番外編であと一つだけ、こんな人は受験ガチ勢にはほぼいないとは思いますが念のため。音楽聴きながら勉強とかは絶対にありえないですよ。それは勉強ではなく単なる「作業」。それならなんちゃって勉強とかせずに、音楽聴くだけにしたほうが絶対にいい。

 

 例えば明らかに解ける、と見た瞬間わかる数学の超基本問題を音楽聴きながら解いたとしましょう。正解はできると思いますが、それは明らかに知っている英単語を何も頭を働かせずにだらだらと何回も書いているのと同じ。


 受験における「勉強」とはまだ頭に入っていない知識をインプットすることと、定着してるかどうかはっきりしないところの確認アウトプット、さらには基礎を自由に脳内検索できるようにするための演習アウトプット、の3つを指します。



②『部活について』


「文武両道」。言うのは簡単。実践は激ムズ。

 部活を一生懸命やって難関大に現役合格した人がいるのは紛れもない事実。ただし、部活をガチではやらず、難関大に現役合格した人の数のほうが圧倒的に多いのもまた事実。

 宝くじに当たって億万長者になった人がいるのは紛れもない事実。ただし、その当選確率の低さを知っているが故、まじめにコツコツ働いて幸せな家庭を築いている人の数のほうが圧倒的に多いのもまた事実。


 筆者は大学受験を本気で考えている優秀な高校生諸君に問いたい。あなたはどんな目的があって部活をやっているのかと。これは詰問とかではなく、単に、体壊したりしてませんか、辛くないですか、眠くないですかという、いわば心配の部類です。


 例えば真面目でやる気のある女子高生にありがちなのが、運動系の部活もがっつりやって、家では学校の課題も全教科完璧にこなし、自分の勉強もしたいから睡眠時間削らざるを得ず、いつもなんか眠そうで時にありえない計算ミスとかやらかすパターン。私さえ我慢すればいい、勉強とは眠い目をこすりながら辛さに絶えてやるもの、と思い込んでる高校生を筆者は何人も見てきました。筆者も含めて山形県民は基本的に真面目ですからね。


 平均睡眠時間が5~6時間だと!?あり得ん。10代だぞ。なんぼ寝ても眠いと感じる年頃やぞ。そんなんじゃ脳の成長止まるって。


 そのたびに筆者は言い続けました。睡魔と闘いながら勉強しても何も頭に入らない。睡眠時間を削るということは、命を削るのと同じこと。眠いときは寝ろ。勉強とかいいからまず寝ろ。中途半端に寝て目覚ましかけて夜中3時に無理やりおきて勉強とか頭回らないし意味ないからまずは死ぬほど寝て、睡眠不足をとにかく解消しよう。スッキリした頭で集中して勉強しよう。勉強は時間じゃない。密度だ。集中してどれだけ濃い勉強ができたかが大事。休みの日は眠いなら昼まで寝たっていいじゃないか人間だもの。まだ学生だし。社会人になったらそうはいかないけど。時間の管理も人間力の一つ。何事も目的と優先順位を強く意識すべしと。


 部活をやるやらないはもちろん本人の自由。ただし、そこに自分なりの理由、目的等は特にないという高校生が多いのも事実。なんとなく入らないとダメなのかなとか、入ったけど家帰ると疲れて勉強できない、でも途中で辞めるのは悪いことなのかなとか、思い込んでる高校生のなんと多いことか。


 部活をやらないと逆にだらけてしまうからやるべきという考え方はおかしい。だらける人というのは目標目的がなく、とりあえず今がよければそれでいいという考え方の人ですから、そういう人は部活をやるやらないに関わらず結局だらけます。


 大学受験はいわば全国大会。合格るか合格らないかのどちらかしかない厳しい世界です。とりあえずどんな大学・学部でも狙えるように広く勉強しておこう、という考え方は正直甘い。難関大を本気で目指すライバル達は、自分の人生かけて必死に勉強してますよ。現役合格に必要な勉強量から必要な時間を逆算し、とにかく自らの信念に基づき、自らの意思で先を見据えた行動をとること。


「受験ってえのはな、誰かにやらされてるうちはダメなんだ。」    

「香坂、自分の人生だ。自分で決めろ。」


って名台詞がありますよね某漫画に。いやはや、いいこと言いますな~桜木先生。


 ちなみに筆者が担当した生徒の中には運動神経抜群で、1年生のときはがっつり運動部だったけど、2年生になった途端にきっぱり辞めて受験勉強に専念し、見事東北大工学部現役合格を果たした人がいます。何で部活辞めたのと尋ねたところ、「拘束時間が結構長いのでやばいと思って。。。」とのこと。ふむふむ、やはり結果を出せる人というのは、ちゃんと先のこと考えた上で行動してますな。



 最後まで読んでいただいてありがとうございました。次回第8章では「中学時代の勉強法」について書いていきます。



第6章「国語・社会の勉強法」はこちら。    

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