~東北大学(理系)に現役合格するための具体的戦略~
※当ブログは「うちの息子(娘)結構賢いほうだと思うんだけど、東北大入るためにはどんな勉強したらいいんだろう。・・東北大入試ってどれくらいのレベルなんだろう・・・」
とお悩みの保護者の方、あるいは東北大(理系)に入りたいとガチで考えている酒田市近郊にお住まいの現役高校生の皆さんのために、バブル期の「受験戦争」を戦い抜いてきた現役の受験屋が書いています。参考になれば幸いです。
【第5章:英語の勉強法】
①『いつまで何をやればいいの?』
突然ですが、以下の問いを正解することはできますか?
(A)肉体的にも( )的にも人間を形作ってきた環境の力を理解せずに人間を理解することはできない。
【問】上記の( )に当てはまる言葉を答えなさい。
当ブログをご覧の皆さんなら余裕だと思います。直前に「肉体的にも」ってヒントっぽい言葉ありますね。正解は(精神)です。はい皆さん大正解っ。では次はどうでしょう。
(B)( )的にも( )的にも人間を形作ってきた環境の力を理解せずに人間を理解することはできない。
急に答えにくくなった感じがしませんか?なんとなく対比的な言葉入るかなあくらいじゃないですかね。ではさらに次はどうでしょう。
(C)( )的にも( )的にも人間を形作ってきた( )の力を( )せずに人間を( )することはできない。
これはもう明らかに解読不可能ですよね。類推とかの範疇を超えてます。
要するに何が言いたいかといいますと、とりあえず単語大事ですよね英語って。ある程度の語彙量がなければ大学入試英語は絶っっっ対無理。どれだけ単語をおぼえたとしても、リアル入試問題にでてくる英単語を一つ残らず全部完璧に訳せるようにはならないかもしれません、といいますかまず完璧は無理ですが、例えば上記(A)のように、一文中にわからない単語が一つだけなら、なんとか前後の文脈から類推できる場合が多いです。二つでもなんとなく雰囲気はわかる場合がある。単語おぼえてないというのは(C)のような状態で戦おうとしているのと同じです。というわけで、筆者が考える英語の具体的な勉強法を以下に。
【用意するもの】
1、単語本
(シス単、速単、ターゲットなどお好みで)
2、薄い系の基礎的な文法問題集
(桐原書店「基礎英文法」など)
3、文法辞書的なやつ
(「Forest」、「Evergreen」など)
4、長文読解練習用問題集
(やさしめで量少な目のやつから)
【具体的な勉強法】
●単語確認は学校の定期テスト直前とかを除いて絶対毎日。絶対。高校3年間ずーっと。寝る前必ずとか、あるいは数学がっつり勉強した後、次物理やりたいけどちょっと脳が疲れたかなみたいなときに、休憩がてらやるなどもおすすめ。
別に机に向かわなくてもいい。ベッドに寝っころがりながらでもよし。一日トータル10分とかでも全然OK。逆に一日1時間とかは時間かけすぎでおすすめしない。スキマ時間はとにかく英単語確認とかいいすね。歯磨き感覚で。続けられないなら東北大は無理、でも続けられるなら、中学英語に穴がない限り誰でも合格点に達する。
一つの単語につき、とりあえず一つだけ意味おぼえる。アクセントに気をつけて音読もしておく。正確なつづりとかは気にしない。意味言えればいい。二つ以上意味がある単語でも欲張らず、最初に書いてある一つだけおぼえる。書いたりしない。見て読むだけ。派生語も一緒にとか欲張らない。最初からあれもこれもと完璧を目指すと破綻しがち。単語カードとか作る必要なし。時間がもったいない。
単語本の1ページ目から、意味隠して今即答できるかどうか確認する。即答できない単語にはしるしつける。しるしついた単語が30個になったら一旦ストップ。その30個を5日間くらい毎日連続的に見る。音読する。おぼえる努力する。おぼえにくい単語にはさらに違うしるし。どうしてもおぼえない単語は無理やりでもいいんで語呂つくる。こじつける。例えば化学で水兵リーベをいつまでたっても忘れないのは語呂のおかげ。語呂最強。
だいたいおぼえたら次の30個へ。以下同様。120個くらいたまったら、その120個一気に確認する日を必ず設ける。暗記の基本ともいえる「区切っておぼえて通して確認」の作業を永遠に繰り返す。たった1周しただけで単語本一冊おぼえきれる人などどこにもいない。おぼえてないなら目にする回数増やすだけ。
記憶力に個人差なんてほとんどない。目にした回数と関連付けする習慣の有無で決まる。とにかくテンポ良く、さくさく確認する。はーまた忘れてるわ俺もう無理とか嘆いてる暇あったら2周目、3周目、4周目、5周目、・・・50週目、何度でも繰り返す。
ちなみに○○大学狙うならこの単語本が必須とかはない。単語本買うときは実際に中を見てみて、パッと見良さそう、続けられそうと自分が感じたものを自らの意思で選ぶべし。○○さんが使ってるから自分も、というのはやめたほうがいい。
おぼえにくい英単語というのはその日本語訳を普段の日常会話であまり使わない、あるいは生活の中で目にしないものが大半。例えば「book」を一生忘れないのは日常生活で頻繁に「本」を目にするから。逆に、例えば「adapt」がおぼえにくいのは「adopt」という一字違いのまぎらわしい単語があることだけでなく、そもそも「適応する」なんて言葉を日常で使わないから。そういうときは「適応する」を「適するように変える」など、比較的なじみのある表現に言い換えておぼえるのも効果あり。
「英語」という教科は努力したぶんだけ必ず得点となって返ってくる。がんばったその先には東北大現役合格という栄光が待っている。その栄光は万人が得られるものではない。本気で努力して、合格掲示板に自分の受験番号を見つけたときのドヤ感は何物にも変え難い。大学入試英語は最終的に語彙量勝負になるといっても過言ではない。
○日間かけて○個おぼえる努力をする、というのはどういうスパンが自分にあっているかをいろいろ試してみること。上記の30個5日間というのはあくまでも一例です。キツイなら20個7日とかも全然あり。いろいろ試してどれくらいおぼえてるものか、実際にデータとってみて決めるとかもガチ勢っぽくてよさそう。
5日で30個なら1日6個ずつでもいいのかというと、それは違います。一日数個ずつ、というのはどんどん忘れていきます。筆者の経験上、ある程度まとまった個数を何日間か連続的に確認することに意味があるととらえています。ダイエットよりは確実にラク。
●文法は基礎だけに限定し、問題解きながらおぼえていく。高校で習う内容を高1のうちに一通りさらっとでもいいんでマスターしておきたい。細かい文法はとりあえず無視。1年かければ完全な独学でも十分可能。不明点は「Evergreen」等の分厚い文法辞書的なやつで検索すればよし。あとは長文問題を解きまくりながら適宜確認していく。
例えば「下線部を和訳せよ。」という問いは単に単語知ってますかという問いではなく、ここに使われてる文法的要素理解してますかとか、この指示語何を指してるかわかる?とか、何かしら問題作成者のメッセージが含まれているから、長文演習は文法確認の意味でも最強のアウトプット。レベルを段階的に引き上げながら、何冊もこなしたい。「ネクステ」等の分厚い文法語法問題集は、筆者的には非効率的ととらえているのでおすすめはしない。
英語勉強法をまとめると、単語は一生おぼえ続けて文法は基本だけに限定、あとはひたすら長文問題演習(問題集のレベル確認は絶対必要)しながら和訳しまくり、そこに出てきた文法だけをちょいちょい反復確認していく、というのが最も効率的。最も難易度の高い英作文トレーニングは長文問題演習をがっつりこなしたあとにしましょう。
②『センター英語について』
まあ170点取れれば文句ないよね目線でいきます。当ブログはあくまでも東北大理学部、工学部現役合格が目標という前提ですから。とにかく大問3~6の長文系命。一問あたりの配点高いし。大問2の文法系は20点くらいまでなら点引かれてもしょうがないよねくらいの気持ちで。
筆者なら、大問1、3、4、5、6、2の順番で解きます。なぜなら時間切れで長文読めなかった、という事態を避けたいから。大問2なら、設問一つ一つが独立してますから、仮に時間がなくてもダメージが大問全体に及ぶことはありませんが、長文は時間がないと無理ですから。大問2は残った時間で解くと腹くくるわけです。大問2を始めのほうで解くと、まだ時間あるからという理由でちょっと考えてしまいがちなんですね。文法語法系は知らなければ考えてもしょうがない。
例えば数学なら、パッと見わからなくてもちょっと考えるとかしますが、英語は考える教科ではない。それぞれの大問をどの順番で解くのが自分的には一番しっくりくるか、模試やマーク演習でいろいろ試してみましょう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。次回第6章では、「国語と社会の勉強法」について書いていきます。
第4章「物理・化学の勉強法」はこちら。
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