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酒田市内の高校から物理・化学・数学を武器に、東北大へ行こう ③「数学の勉強法」

~東北大学(理系)に現役合格するための具体的戦略~

※当ブログは「うちの息子(娘)結構賢いほうだと思うんだけど、東北大入るためにはどんな勉強したらいいんだろう。・・東北大入試ってどれくらいのレベルなんだろう・・・」

とお悩みの保護者の方、あるいは東北大(理系)に入りたいとガチで考えている酒田市近郊にお住まいの現役高校生の皆さんのために、バブル期の「受験戦争」を戦い抜いてきた現役の受験屋が書いています。参考になれば幸いです。



【第3章:数学の勉強法】

①『いつまで何をやればいいの?』


 あくまでも地方の進学校に通う高校生なら、という前提なんですが、高校1、2年のうちに教科書レベルだけでいいんで「数Ⅲ」まで完成できれば良さげですね筆者的には。残りの一年間でがっつり演習できれば理想的です。


 第2章で紹介した生徒の場合、学校の進度は高2が終わる間際にちょこっと数Ⅲに入った程度でしたが、このままでは間に合わない可能性があると判断した筆者は、高2の終わりの春休み中に数Ⅲ基礎の残りを全て教えました。合格発表後、「2年で数Ⅲまで一通り終わってるという精神的余裕が半端なかった。3年次は自分のやりたい勉強がやれたのでかなり助かった。」といった感じの感想がありました。


 もちろん数ⅠAⅡBの基礎が未完成のままひたすら早く進めても意味ないです。とにかく基礎を確実に、一日も早く完成させ、その後の問題を解きまくる時間をしっかり確保することが重要です。


 ところで数学の教科書には例題ってありますよね。上に問題が書いてあって、下に模範解答例が載ってるアレです。各章毎に多くても10個ちょいくらいですかね。ここで言う「基礎の完成」とは、例えば数B教科書の「数列」にはどんな例題があって、その解法は~~で、といつでもどこでもすらすら言えるレベルまで到達しているという意味合いです。教科書例題は全部(9割くらいとかは正直ぬるいです)余裕で正解できて、初めて東北大入試に向けたスタートラインに立つことができます。


 教科書例題パーフェクト正解できない人が、やれ「青チャ」だの「Focus Gold」だの「1対1」だのと、網羅系問題集に手を出しても効果はマジで薄いですよ。数学が苦手、という人は教科書レベルが完成されていないか、あるいは演習量が足りていないかのどちらかですが、前者のほうが圧倒的に多いと感じています。


 ただし、完全な「独学」による数学の予習は現役合格という目的を達成するにはかなり効率が悪いと筆者は考えます。なぜなら膨大な時間と労力を要するわりにリターンが少ないから。高校数学をゼロの状態から全部自分で予習しようとすると、恐ろしく大変です。他教科にも悪影響が出る懸念があります。


 ではどうするか。学校の先生に聞く?これはあまり現実的な策ではないです。なぜなら学校の先生には学校の授業という本業がありますから、授業外で一個人の質問に対応するには限界があります。一日の学校授業が終わった後、一個人への質問対応は学校の先生の立場で考えれば、いわばサービス残業となります。数学の質問対応はたとえたった一つの問題に対する質問だとしても、生徒がしっかりと理解できるように、言葉を選びながら教えきるのにある程度の時間がかかりますから、学校授業という一日の仕事が終わった後で部活の顧問とかもあってまさに激務な学校の先生が、どれだけ一個人に真剣に対応できるか。学校の先生ってほんっっっとに休みが少なくて大変なんですよ。土日も部活指導とかある場合が多く、そうなったら週休0日になりますから・・・。


 とすれば、必然的に塾などの教育サービス機関を利用するのが現実的な策となります。でもお金かかるし・・・ということなんですが、将来への投資と考えればどうでしょう。0円から自分の力だけでがんばってめっちゃ神経すりへらして1000円稼ぐのと、100円の初期投資で普通に1200円稼ぐのではどちらが得か、というような話ですね。もちろんその塾にどれだけの受験スキルがあるか、という見極めもかなり大事ですけど。


 上に記した教科書の先取り学習は、あくまでもサポートしてくれる人がいるなら、という前提です。もしもそのような環境にいないのであれば、地道に学校授業の進度に合わせて復習重視の勉強していったほうが絶対にいいです。かくいう筆者も学生時代に塾を利用したことは一度もありませんがギリ現役合格できました。東北大ではないですけど。



②『センター数学について』


 「時間足りねえ・・時間足りなすぎなんだけどマジで・・・」センター形式の数学マーク模試受験後、ほとんどの受験生がよく口にするフレーズです。ではどうすればいいか。計算スピード上げる訓練する?これはまず無理です。無理なスピードで解こうとすると、大脳処理速度の限界を超えるため、例えば定積分計算とかミスります。


 特別な公式覚える?これも効果なし。問題作成者というのは裏技的な公式の存在を知っていますから、それを知ってるかどうかだけで得点差がつく問題をまず出しません。問題作成者にもプライドがありますから。

 じゃあ50分で解く練習する?これはもう日本語大丈夫ですかレベルといえます。早く解くための方法がわからないって言ってんのに早く解く練習って何を言うとんねんみたいな。


 制限時間内に解ききるためには、問題見てから解き始めるまでの時間を短縮するしかないと筆者は考えます。これは訓練次第で十分可能です。ただし、ちょこっと勉強したくらいではまず無理です。高校3年間しっかり時間を掛けてがっちり基礎を固め、十分な問題演習を行うしかないですね。


 するとどうなるか。問題文を読むと、瞬間的に問題作成者の意図が見えるようになります。「ふむふむここで相加相乗平均使わせたいんですねわかります」とか「なるほどこれは微分で習った三次方程式の解の個数問題の応用だな」とか、瞬時に見えるようになりますから、特に時間がないとか思わなくなります。


「試験というのは対話だ。相手との対話であり、そして己との対話。」という名台詞がありますよね某漫画に。あれが実感できるようになります。


 数学という教科は東北大2次試験合格レベルに達するまでほんとに時間がかかります。ただし、捨てるわけにはいきません絶対に。どうしてもキツイなら、数学の得点率4割くらいで物理と化学と英語でガチカバーするプランもありますが、その4割に達するまでも結構時間がかかることをお忘れなく。


 最後まで読んでいただいてありがとうございました。次回第4章では、「物理・化学の勉強法」について書いていきます。



第2章「センター試験と二次試験」はこちら    

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